加入者数を増やしているインターネットによるスポーツ動画配信のDAZN(ダゾーン)。パソコン以外にもスマートフォンたタブレット等のモバイル端末のほか、スマートテレビ、プレステ4などのゲーム機、AmazonのFire TVなどのさまざまな環境で視聴する事ができます。しかしテレビと変わらない高画質のライブストリーミングをモバイル環境や低スペックのパソコンで見る事ができるのでしょうか?
もくじ
DAZN(ダゾーン)の推奨通信速度を確かめる
DAZN(ダゾーン)の公式ホームページには再生に必要な通信速度が記載されています。下記のように画質に応じて必要な通信速度が異なります。
推奨通信環境(インターネット接続スピード)
- 標準画質(720p)での再生:5.0Mbpsの速度が必要
- HD画質(1080p)での再生:9.0Mbpsの速度が必要
いわゆる、普通の自宅に引いている光回線や、スマホのLTE(4G)環境であればHD画質での再生も問題ないと思われます。DAZN(ダゾーン)では、契約前に視聴環境の通信速度を測定する事をお勧めしています。下記リンクはDAZN(ダゾーン)からもリンクされている通信速度の測定サイトです。
インターネット回線の速度測定サイト https://fast.com/ja/

上記数値(11Mbps)は私のMVNOデータ通信環境(OCNモバイルONE)のSIMを中古でゲットしたドコモのL-09Cモバイルルーターで通信した最高値です。DAZN(ダゾーン)をHD画質で見るには9Mbps出ていれば問題ないので、この計測結果ではDAZNが見られるという事になります。何度か測って9Mbpsギリギリの時もありましたが、標準画質(5Mbps)以上出ているので安心ですね。
ちなみに計測サイトを見てみると、画面の右下に「NETFLIX」のロゴが見えます。DAZN(ダゾーン)はスポーツ専門の動画配信サイトですが、NETFLIXと言えば映画、ドラマ、アニメなど低額で見放題のストリーミング配信最大手ですよね。やはり、動画配信となると通信速度が一番重要なポイントになるという事でしょう。DAZN(ダゾーン)に限らず動画配信サービスと契約する時は通信速度の測定は事前に済ませておく必要がありますね。
有料動画配信サービスの今後は?
ついでなのでNETFLIXの話をすると最近は日本向けにも独自制作ドラマを配信しており、今後も目を離せません。私は現状スポーツ観戦のDAZN(ダゾーン)とamazonのプライム・ビデオで満足しておりNETFLIXへの加入予定はありませんが、この先はわかりません。今は有料の動画配信サービスを提供する企業はかなりありますが、いずれ大手に集約されていくものと考えられます。
例えばアメリカ国内の話ですが、NETFLIXは2016年にディズニーとの間で独占放送権を獲得しており、ディズニーの映画やアニメなどを見るならNETFLIXも考えなければと思っていましたが、独占契約も2018年には終了するようです。これは、ディズニーが独自の動画配信サービスに舵をきる為です。ディズニーは映画、ドラマ、そしてアニメなどあらゆるコンテンツを持っていますから、2019年から参入するといわれるディズニーの会員制動画配信サービスでの見逃せません。
そう考えると、NETFLIXやAmazonなどの動画配信各社が独自映画や独自ドラマの制作を増やし、「ここでしか見られない」サービスを増やす理由が分かります。他社制作のコンテンツばかり配信していたら、それが打ち切られた時のダメージが大きいのでしょう。最近では日本のサッカーJリーグがそうですよね。スカパーでのライブ中継が打ち切られDAZN(ダゾーン)でのライブ配信に切り替えられました。そういう意味では、現在は動画配信サービスの覇者を決める頂上決戦に向けて各社がサービス強化に乗り出している時期でもあります。
私自身はDAZN(ダゾーン)でJリーグとF1を視聴し、その他はamazonのプライム・ビデオを見ながら他社のサービスの今後を見守っている状況です。
低スペック、格安データ通信環境を用意する
DAZN(ダゾーン)を視聴する為に今回用意したパソコンと通信機器は以下の通りです。
- 低スペックノートパソコン(富士通)
- CPU:Celeron B710 1.6GHz
- メモリ:2GB
- OS:Windows7 Pro SP1(32bit版)
- Webブラウザ:Internet Explorer 9
- ネット環境:OCNモバイルONE(最安975円(税別)/月額プラン)
ネット環境はドコモのMVNOであるOCNモバイルONE。LTE(4G)ですから通信速度は速いですが、実験環境では最安プランの為、高速でのデータ通信は1日110MBに制限され、上限である110MBを超えると自動的に通信速度が200kbpsまで下がってしまうプランです。ただ、OCNモバイルONEのデータ通信プランは用途に合わせてプランが豊富なので用途に合わせて変更ができます。

DAZN(ダゾーン)の推奨環境(2017年9月時点)
最新バージョンの
Google Chrome
Safari
Firefox
Internet Explorer
Microsoft Edge
※各Webブラウザが「最新バージョンの」というのがポイントですね。
今回用意したパソコンはWindows7搭載です。Microsoft EdgeはWindows10のデフォルトブラウザの為、Windows7では使えません。SafariのWindows版はすでにアップデートされていない事から、Windows7でDAZNを見るためにはGoogle Chrome、Firefox、Internet Explorerの3つのWebブラウザから選ぶ事になります。今回はWindows7のデフォルトのWEBブラウザ(Internet Explorer)で問題なく再生できるか確認する事にしました。
Internet Explorer 9ではエラーが出た。
Internet Explorerの最新バージョンは11となりますが、Windows7は2009年にリリースされており、発売後8年は経っております。数あるWindows7搭載のパソコンでも、購入時のInternet Explorerのバージョンは8や9などバラバラです。今回使用するパソコンはInternet Explorer9が搭載されていました。
早速DAZN(ダゾーン)のトップページにアクセスしてみると
Internet Explorer9でDAZN(ダゾーン)のトップページにアクセスするとエラー(エラーコード:55-79-017)が表示されました。直訳すると「ネットワークに接続する際に問題があります。ネットワーク設定を確認して、もう一度お試しください。」やはり、低速なOCNモバイルONEではダメなのでしょうか?それともWebブラウザの問題?
と思って何度かブラウザ(IE9)の更新ボタンを押していたらトップページの画面が出た。
早速画面右上のログインボタンを押すと、やはりまた同じエラーコード55-79-017が表示されてしまう。何度か試したがエラーコードばかり表示されるので、光回線(フレッツ光)の家庭内Wi-Fiに接続してみたが、同様のエラーが表示されたり、別の日本語によるエラーコード(10-05-001)が表示されたりと光回線接続でもログインすらできない状態だった。
結果としては回線の種類による問題ではなく
Windows7 + InternetExplorer9 の環境ではDAZN(ダゾーン)は見る事ができない。
という事になります。
Windows7をリカバリーしたらDAZN(ダゾーン)が見られない場合
まだ現役で活躍しているWindows7搭載のパソコンですが、長くパソコンを使っていると、PCの動作が遅くなった等の理由で、パソコンのリカバリー(購入時の状態に戻す)をする場合もあるでしょう。そのような、リカバリーをした後のWindows7のパソコンでDAZN(ダゾーン)が見られなくなった。という場合は、Internet Explorerのバージョンを確認しましょう。Internet Explorerのバージョンが8または9の場合は最新のInternet Explorer11に更新する必要があります。
DAZN(ダゾーン)を見るためにIE11をダウンロードする
私のパソコンはInternet Explorer9でしたので、マイクロソフトのホームページからInternet Explorer11をダウンロードしインストールを実施しました。Internet Explorer11をインストールするには、Windows7のService Pack 1が適用されている必要があります。
もしも、リカバリー後にInternet Explorerがバージョン8であった場合は、Windows7にService Pack 1が適用されていない初期のパソコンの可能性があります。Internet Explorer11のインストールをする前にService Pack 1を適用するためWindows Updateを行いましょう。かなりの数の更新プログラムがあるので半日から1日程度アップデートに時間がかかるかもしれません。

Internet Explorer11をダウンロードしインストールしているところ。
Internet Explorer11のインストールを完了するにはパソコンの再起動が必要な為、再起動後にInternet Explorer11でDAZN(ダゾーン)のトップページにアクセスしてみました。もちろん通信環境はOCNモバイルONEである。
問題なくトップページにアクセスできました。次にサインインです。画面右上の「サインイン」ボタンをクリックします。
私はドコモユーザーなので、dアカウントでサインインします。以前の記事(スポーツ観戦の新しい形DAZN(ダゾーン)で家から出なくなる?)でも書きましたがDAZNはだんぜんドコモユーザーがお得です。
dアカウントのIDとパスワードを入力しログインボタンをクリックします。
DAZN(ダゾーン)にサインインしたとたんに、上記エラー(エラーコード:10-04-005)が表示されました。Silverlightをインストールしなければなりません。InternetExplorerで動画再生を行うのに必要なプラグインの1つです。エラーメッセージのリンクをクリックしマイクロソフトのホームページへ移動します。
上記画面で青字で「Silverlight 5」と書かれているところをクリックし、画面下の「実行」をクリックします。
ダウンロードが完了すると、上記ユーザーアカウント制御の画面が出るので「はい」をクリックします。
Silverlight5のインストールの準備ができると上記画面になります。「Bingをデフォルト…」と「MSNをホームページ…」のチェックは外したほうが良いでしょう。良ければ「今すぐインストール」をクリックします。
上記画面ではMicrosoft Updateを有効にした方が良いでしょう。(あえて無効にしている人はチェックを外しましょう。)「次へ」をクリックして、ようやくSilverlight5のインストールがはじまります。
上記画面が表示されたらSilverlight5のインストールは完了です。「閉じる」ボタンを押してInternetExplorer11を再起動しましょう。
InternetExplorerとSilverlightの話
正直これからも長くWindows7を使うなら、使用するWebブラウザをGoogle Chromeにしたほうが良いでしょう。Windows10では標準ブラウザがMicrosoft Edgeに置き換えられていますし、InternetExplorerはバージョン11以降のアップデートも期待できません。InternetExplorerでの動画再生に必要なSilverlightも2012年にリリースされたSilverlight5.1から更新されていません。Silverlight5のサポートも2021年には終了する事から使用するブラウザ自体を最新のGoogle Chromeに変更したほうが、DAZN(ダゾーン)を含めた各動画配信サービスもスムーズに視聴できると思います。
InternetExplorer11 + Silverlight で再生できました。
低スペックPC環境とMVNOの低価格データ通信環境でようやくDAZN(ダゾーン)を再生する事ができました。動画再生もスムーズです。ダウンロード待ちによるコマ落ちや、動画の停止、音切れもありませんでした。
しかし、モバイルルーターやパソコンを持ち歩るくようなユーザーが、こんな低スペック環境を持ち歩くはずは無いと思っている方が大半だと思いますが、むしろ、たまたまスマホが無い状態で、「DAZN(ダゾーン)でJリーグのこの試合だけは見たい!」と思ったり、「DAZN(ダゾーン)でF1の決勝をどうしても見たい!」と思った時にこんなネット接続環境があった場合どうしますか?せっかくDAZN(ダゾーン)と契約しているなら試さない分けにはいきませんよね?
15分ほど再生したらエラーで見れなくなりました。
しかし、15分ほど再生したら突然のエラー表示で見れなくなりました。

OCNモバイルONEで契約しているLTE回線のモバイルルーターを使用して、画面いっぱいまで広げてDAZN(ダゾーン)を視聴していました。しかし、15分ほどでエラーが表示されてみる事ができなくなった。
回線速度測定をもう一度試してみると・・・
試しにもう一度インターネット回線の速度測定サイトで回線スピードを計測してみたら310Kbpsしか速度がない事が判明。そう、私が契約しているOCNモバイルONEは最も安いプランの為、1日最大110MBまでしか高速なLTEの速度で接続できないのだ。
1日の上限(110MB)に達すると自動的に回線速度が200kbpsの低速へ制限がかかってしまう。これではDAZN(ダゾーン)の標準画質(720p)に必要なスピード5.0Mbpsには全く及ばない。DAZN(ダゾーン)でF1の決勝やJリーグを1試合見るには格安SIMの最安プランだと無理な事がわかる。
格安SIMでDAZN(ダゾーン)を見る場合はコース内容を見直す
私が契約しているOCNモバイルONEは毎月1回だけ契約コースを自由に変更ができる。普段は最安コースで問題ないけど、来月だけDAZN(ダゾーン)をモバイルルーター経由でパソコンで視聴したい時は視聴時間に見合うコースに変更ができるのだ。もちろん毎週のようにJリーグを見たり、F1をフリー走行から3日間にかけて毎回見たい場合は、思い切って上位コースに変更する事も検討したほうがよいでしょう。
最安の110MB/日と3GB/月のコースでは月額200円(税別)しか違いがないので、モバイル環境でもDAZN(ダゾーン)を見たい方はコース変更を真剣に検討しても良いでしょう。